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システムエンジニア(SE)に必要な資格はある?おすすめの資格を紹介!
2023年07月21日
システム開発において、システムの設計・開発・テストを担うのがシステムエンジニアです。IT系職種の中でも人気の高い職種ですが、まだまだ人材不足と言われていて、需要も非常に高い職種です。
今回は、システムエンジニアになるために必要な資格はあるのか、解説します。
目次
- システムエンジニア(SE)に必要な資格はある?
- 資格を取得するメリット
- システムエンジニアにおすすめの資格
- 基本情報技術者試験(FE)
- 応用情報技術者試験(AP)
- システムアーキテクト試験(SA)
- ネットワークスペシャリスト試験(NW)
- データベーススペシャリスト試験
- オラクルマスター
- Linux技術者認定試験
- シスコ技術者認定
- AWS認定
- 資格取得は独学でできる?
- 資格以外に求められるエンジニアのスキル
- まとめ
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システムエンジニアに必要な資格はある?
システムエンジニアとして働く上で、必ず求められる資格はありません。そのため、資格が無くてもシステムエンジニアになることができます。実際に資格を持ってないエンジニアも多くいますが、資格を取得するメリットも多くあります。
資格を取得するメリット
スキルの証明になる
資格を取ることで、自分のスキルの証明となります。システムエンジニアとして働く上で様々な知識が求められるため、様々な知識への精通が求められます。その知識・技術の証明として、資格を取得する人も多いです。
資格取得のための勉強によりスキルアップできる
資格取得をするには、試験に合格するための勉強が必要なことがほとんどです。合格することで資格を取得できることはもちろんですが、その過程の勉強ももちろん自分のスキルアップとなります。
中には、「目的のない自己学習は途中で挫折してしまう・・・」という人もいらっしゃるかもしれません。資格取得のための学習は、「資格をとる」という目的ありきでの学習になるので、挫折もしにくいといえます。
転職等の時に有利になる
資格を持っていることで、転職の際に有利になるケースがあります。
転職の際は自分の仕事ぶりを見たことが無い人に対し、技術やスキルをアピールしなくてはなりません。ポートフォリオの提出だけでは伝わりきらない知識や技術を、資格を持っていることでアピールができます。
また、求人の応募条件として特定の資格保持が定められているケースもあるため、応募できる求人が増える可能性もあります。
昇給や昇進に繋がる
企業によっては、特定の資格を取得している人に対し「資格手当」を支給しているケースがあります。該当資格や金額は企業によって異なりますが、そのような企業に勤務している場合は、メリットの一つといえるでしょう。
また、資格取得は目に見える努力の結果の一つです。普段の仕事をしっかりとこなしたうえで、資格にも合格すると、会社側もあなたが頑張っていることが分かります。こうした努力を積み重ねていくことは、評価にも良い影響を与える可能性があります。
システムエンジニアにおすすめの資格
ここからは、システムエンジニアにおすすめの資格を紹介します。
国家資格
資格名 | 問われる内容 | 受験資格 |
基本情報技術者試験(FE) | IT人材としての基本的な知識と技能 | なし |
応用情報技術者試験(AP) | IT人材としての応用的な知識と技能 | なし |
システムアーキテクト試験(SA) | 情報システムの設計・提案を行う技能 | なし |
ネットワークスペシャリスト試験(NW) | ネットワークに関する高度な知識と技能 | なし |
データベーススペシャリスト試験 | データベースシステムの構築や分析を行う知識と技能 | なし |
基本情報技術者試験(FE)
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が運営する基本情報技術者試験はエンジニアの登竜門とも呼ばれる資格で、IT人材としての基本的な知識や技能が問われます。システムエンジニアに限らずITエンジニアが多く取得をしていて、取得を推奨している企業も多いです。
試験日程 | 年2回(春・秋) |
試験内容 | 午前(90分) 多肢選択式問題 午後(100分) 多肢選択式問題 |
受験料 | 7,500円(税込) |
レベル | ★★ |
応用情報技術者試験(AP)
基本情報技術者試験と同様にIPAが運営していて、基本情報技術者試験を土台に応用的な知識と技術を問われます。基本情報技術者試験を取得した後に、ステップアップとして取得をする人も多いです。
試験日程 | 年2回(春・秋) |
試験内容 | 試験内容 午前(150分) 多肢選択式問題 午後(150分) 記述式問題 |
受験料 | 7,500円(税込) |
レベル | ★★★ |
システムアーキテクト試験(SA)
同じくIPAが運営する資格で、システム開発の上流工程を主導する立場のエンジニアを対象とした試験です。システム開発技術やシステム企画、システム構成要素、データベース、ネットワーク、情報セキュリティ等幅広い分野からの出題があり、上級者向けの資格といえます。
応用情報技術者試験またはいずれかの高度情報処理技術者試験などに合格していると、合格から2年間は一部科目の試験免除があります。
試験日程 | 年1回(春) |
試験内容 | 午前(計90分) 多肢選択式問題 午後(計210分) 記述式・論述式問題 |
受験料 | 7,500円(税込) |
レベル | ★★★★ |
ネットワークスペシャリスト試験(NW)
同じくIPAが運営する資格で、大規模かつ堅牢なネットワークシステムの構築から運用を行うネットワークエンジニアを対象とした試験です。
ネットワークや情報セキュリティ分野からの出題が中心ですが、出団範囲は広く、経営戦略やシステム戦略についての出題もあります。
応用情報技術者試験またはいずれかの高度情報処理技術者試験などに合格していると、合格から2年間は一部科目の試験免除があります。
試験日程 | 年1回(春) |
試験内容 | 午前(計90分) 多肢選択式問題 午後(計210分) 記述式・論述式問題 |
受験料 | 7,500円(税込) |
レベル | ★★★★ |
データベーススペシャリスト試験
同じくIPAが運営する資格で、データベースシステムを構築して顧客へデータ分析基盤を提供するデータベースエンジニアやインフラエンジニアを対象とした試験です。
データベースに関連した問題が中心ですが、出題範囲は広く、情報セキュリティや開発技術分野の出題もあります。
応用情報技術者試験またはいずれかの高度情報処理技術者試験などに合格していると、合格から2年間は一部科目の試験免除があります。
試験日程 | 年1回(秋) |
試験内容 | 午前(計90分) 多肢選択式問題 午後(計210分) 記述式・論述式問題 |
受験料 | 7,500円(税込) |
レベル | ★★★★ |
ベンダー資格
ベンダー資格とは、パソコンやソフトウェアなどの製品を発売するベンダー企業が認定している資格試験です。
資格名 | 問われる内容 | 受験資格 |
オラクルマスター | 「Oracle Database」を扱う技術力 | 下位資格の取得必須(ブロンズのみスキップ可能) |
Linux技術者認定試験 | Linuxシステム、サーバーなどについての知識や技術力 | 下位資格の取得必須 |
シスコ技術者認定 | ネットワークに関する知識や技術(分野により異なる) | なし |
AWS認定 | AWSサービスに関する知識やスキル | なし(AWS実務経験者を推奨) |
オラクルマスター
日本オラクル社が運営するデータベース管理システム「Oracle Database」を扱う技術力を認定する資格です。
ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナの4つの難易度に分かれていて、データベースの基礎知識やSQL、セキュリティなどに関する知識が問われます。
試験に有効期限はありませんが、「2019」などのバージョンがあります。試験がバージョンアップすると古い資格となってしまいますので、注意しましょう。古くなってしまうといっても、下位資格からすべて受験しなおす必要はなく、移行試験が用意されています。
試験日程 | 随時 ※会場次第 |
試験内容 | ブロンズ 120分 多肢選択式問題 シルバー 120分 多肢選択式問題 ゴールド 120分 多肢選択式問題 プラチナ 2日間 実技試験 |
受験料 | ブロンズ 37,730円(税込) シルバー 37,730円(税込) ゴールド 37,730円(税込) プラチナ 231,000円(税込) |
レベル | ★★~★★★★★ ※受験するレベルにより異なる |
Linux技術者認定試験(LinuC)
OSの一種であるLinuxシステム、サーバーなどについての知識や技術力を認定する資格です。
レベル1・レベル2・レベル3の3つの種類があり、レベル1は物理/仮想Linuxサーバーの構築と運用ができる技術力を認定します。レベル2はLinuxのシステム設計、ネットワーク構築において、アーキテクチャに基づいた設計、導入、保守、問題解決ができる技術力を認定し、レベル3はエンタープライズレベルでの仕事ができる技術者を認定します。
試験の種類として、レベル1・2は2種類、レベル3は3種類あります。レベル3はいずれか一つの合格及びレベル2の資格があれば認定されますが、レベル1・レベル2は2種類の試験に合格する必要がありますので、注意しましょう。
試験日程 | 随時 |
試験内容 | 1試験あたり90分 多肢選択式問題 |
受験料 | 1試験あたり16,500円(税込) ※レベル1・2は2種類の試験への受験・合格が必須 |
レベル | ★★~★★★★ ※受験するレベルにより異なる |
シスコ技術者認定
シスコシステムズ社が認定するネットワークのスキルを証明する資格です。シスコシステムズ社の製品を扱う知識とスキル、ならびにコンピューターネットワークの導入・設定・運用など、ネットワークエンジニアに必要不可欠な知識とスキルを証明できます。
エントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパートの4つのレベルに分かれています。さらに9つの分野に細分化されていて、業務に適した分野の資格を選べます。
エントリー | アソシエイト | プロフェッショナル | エキスパート | |
コラボレーション | CCT Collaboration | CCNP Collaboration | CCIE Collaboration | |
CyberOps | CyberOps Associate | CyberOps Professional | ||
データセンター | CCT Data Center | CCNP Data Center | CCIE Data Center | |
DevNet | DevNet Associate | DevNet Professional | DevNet Expert | |
設計 | CCDE | |||
エンタープライズ | CCT Routing & Switching | CCNA | CCNP Enterprise | CCIE Enteprise Infrastructure CCIE Enterprise Wireless |
セキュリティ | CCNP Security | CCIE Security | ||
サービスプロバイダー | CCNP Service Provider | CCIE Service Provider |
各レベルの目安は、エントリーが未経験からの入門レベル、アソシエイトが経験1~3年程度の初級、プロフェッショナルが経験3~5年の中級、エキスパートが5~7年の上位資格です。
いずれの資格も、3年で資格を失効します。有効期限が切れる前に同レベルまたは上位レベルの試験に合格することで、認定期間が更新できます。
試験日程 | 随時 |
試験内容 | 受験する分野・レベルにより異なる CBT方式(コンピュータ入力) |
受験料 | 受験する分野・レベルにより異なる 125USD~上位レベルは1,900USD |
レベル | ★★~★★★★ ※受験するレベルにより異なる |
AWS認定
AWSとは、Amazon Web Servicesの略で、Amazonが提供するクラウドサービスに関する知識や技術を認定する資格です。AWSは、様々なクラウドサービスの中でも世界最大のシェアを持つと言われており、認定資格を取得することで様々なプロジェクトで活かすことができます。
AWS認定は、基礎レベル、アソシエイトレベル、プロフェッショナルレベルの3段階のレベルに分かれています。加えて、特定のジャンルに特化した専門知識に対する認定資格が6つあります。
レベル | 資格名称 | 内容 |
基礎 | Cloud Practitioner | クラウドへの理解と基礎的なAWSの知識 |
アソシエイト | Developer | クラウドベースのアプリケーションで書き込みおよびデプロイを行う能力 |
SolutionsArchitect | 分散システムを設計および実装する能力 | |
SysOps Administrator | AWS でワークロードをデプロイ、管理、運用する能力 | |
プロフェッショナル | DevOps Engineer | AWS のインフラストラクチャとアプリケーションのテストおよびデプロイを自動化する能力 |
Solutions Architect | 複雑な要件のなかで AWS のアプリケーションを設計、デプロイ、評価する能力 | |
専門知識 | Advanced Networking | 幅広いAWSのサービスに対応するネットワークアーキテクチャの設計と維持に関する専門知識 |
Data Analytics | AWS データレイクと分析サービスを利用して、データからインサイトを得るための専門知識 | |
Database | 最適な AWS データベースソリューションを推奨、設計、維持するための専門知識 | |
Machine Learning | AWS で機械学習モデルを構築、トレーニング、チューニング、デプロイするための専門知識 | |
Security | AWS クラウドにおけるデータとワークロードのセキュリティ確保に関する専門知識 | |
SAP on AWS | AWS での SAP(ソフトウェア) ワークロードの設計、実装、移行、および運用に関する専門知識 |
各レベルの目安として、基礎はAWSの実務経験6ヵ月程度、アソシエイトはAWSの実務経験1年間程度、プロフェッショナルはAWSの実務経験2年以上です。専門知識はAWSの実務経験2年以上に加え、その専門分野で5年以上の実務経験が目安となります。専門分野はそれぞれ「ネットワーク」、「データ分析」、「データベース」、「機械学習」、「セキュリティ」、「AWS上でのSAPシステムの稼働」という内容です。
AWS認定資格の有効期限は3年間ですので、認定を更新する場合には再度認定試験を受ける必要があります。しかし、更新のタイミングは再び勉強し情報のアップデートをできるチャンスですので、継続的に資格を取得できると良いでしょう。
試験日程 | 随時 |
試験内容 | 基礎 90分 アソシエイト 130分 プロフェッショナル 180分 専門知識 170分~180分 ※資格により異なる |
受験料 | 基礎 100USD アソシエイト 150USD プロフェッショナル 300USD 専門知識 300USD |
レベル | 基礎 ★★ アソシエイト ★★★ プロフェッショナル ★★★★ 専門知識 ★★★★~★★★★★ ※分野により異なる |
資格取得は独学でできる?
今回紹介させていただいた資格は、全て独学で取得することができます。いずれの資格も、試験内容についての本や動画、オンライン講座などがありますので、それらを活用した学習が可能です。自分のペース・タイミングで勉強できますので、仕事をしながら資格取得を目指す人は独学で勉強を進める方が多いです。
その他の資格取得の手段として、エンジニアの専門学校やスクールに通う方法もあります。エンジニア初心者の人におすすめの方法で、エンジニアとしての基礎知識から試験に必要な知識やスキルまで学ぶことができます。
資格以外に求められるエンジニアのスキル
システムエンジニアは資格を取得することで、自分のスキルや知識を証明することができます。しかし、企業やプロジェクトから求められることはそれだけではありません。仕事をする上で、技術面以外のノンテクニカルなスキルも大切です。システムエンジニアに求められることの多い、ノンテクニカルスキルの一部を紹介します。
コミュニケーション力
一番大切といっても過言ではないスキルです。エンジニアはPCを用いた作業が多いという印象がある人も多いかもしれませんが、実際は顧客やプロジェクトメンバーとのコミュニケーションが必要です。
特に、システムエンジニアは顧客と実際にコミュニケーションをとり、要望を元にシステムの設計を行うポジションです。相手の要望を聞き出せるコミュニケーション力が必要となります。
論理的思考力
論理的思考力とは、複雑なものを整理していく思考法です。
エンジニアにこのスキルが求められる理由は、エラーの原因追及に必要となるからです。システム開発をする上で、エラーはつきものです。エラーがあった場合、エラーを直感で判断するのではなく、体系的に整理し、矛盾の無い筋道を立て、エラーの出ないように考えます。
論理的思考は「思考法」となるため、練習すれば習得することもできます。
また、論理的思考ができると、問題解決能力が高くなるため、エンジニアとしてはもちろん、将来的には管理職やマネージャーへの道も開けます。
情報収集力
情報収集力というのは、分からないことや課題が見つかったときに、ネットや本、周りの人を頼りながら情報を収集し、課題を解決する力です。
エンジニアとして経験がある人でも、分からないコードが出てくることもあります。その時に、何をどう使用すれば情報を得られるか、解決できるのかを考えて動く必要があります。
その時に役立つのが情報収集力です。これだけでは「検索すればいいのでは」と思う人もいるかもしれませんが、プロジェクト途中で出てくる課題の中には単純な検索がしにくいようなケースや、検索で出てこない例があることもあります。さらに、納期があるプロジェクトの場合、効率的に課題を解決しなければならないこともあります。
どのように情報を得てどう課題へ活かすかを考える情報収集力は必要なスキルの一つです。
まとめ
システムエンジニアにおすすめの資格やその概要についてまとめました。
エンジニアとして働く上で必須な資格はありませんが、自分のスキルの証明やスキルの維持にもなるので、資格を取得することはメリットがあると言えます。
自分が携わっている分野や目指しているポジションに合わせて資格を取得できると良いでしょう。
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