難易度は決して低くないCCNPですが、その先にはキャリアアップや実務スキルの向上など、さまざまな恩恵が待っています。資格を取得することで、自分の知識と経験を客観的に証明できるため、転職や社内評価の際に強みとしてアピールすることができます。さらに、実務で活かせる知識が体系的に身につくことで、問題の原因を迅速に特定できるなど、日々の作業効率にも大きく影響するでしょう。
実務に役立つ
CCNPで学ぶルーティングやスイッチングの高度な設定方法、障害発生時の対応力は、企業のネットワークインフラを維持するうえで非常に重宝されます。多くの企業がLANやWANを活用し、大量のデータを扱う時代になったからこそ、ネットワークの安定性やセキュリティはビジネスの根幹を左右する重大なテーマです。資格取得までのプロセスで培ったスキルは、単なる座学にとどまらず、実務で即戦力として活かせるケースが多いのが大きなメリットです。
また、自分でネットワーク環境を構築する機会が少ないエンジニアにとっても、試験勉強の過程でシミュレーション演習を行うことで、トラブルシューティングやネットワーク設計の手順を実践的に学ぶことができます。結果として、業務で問題が起きた際に原因を突き止めるプロセスに自信が持てるようになり、周囲からの信頼も高まるでしょう。
最新のスキルを身に付けられる
Cisco資格は定期的なアップデートが行われ、最新技術が試験範囲に反映されることが特徴です。クラウドの活用やネットワーク自動化など、トレンドとなっている技術要素が試験に取り入れられるケースが増えており、資格勉強の過程で常に新しいスキルを身につけ続けることができます。古い知識だけでは通用しなくなるスピードが速いIT業界だからこそ、資格に向けた学習が新技術へのアンテナを張るきっかけにもなるのです。
そのような背景もあり、組織として最新技術の導入を検討している企業や、セキュリティ強化を図っている企業からは、常に新しい知識を取り入れられるCCNPホルダーの評価が高まる傾向にあります。資格そのものがゴールではなく、さらなる学習の入口であるという意識を持っているエンジニアが多い点も、Cisco資格の魅力を支える理由の一つでしょう。
年収が上がる可能性
ネットワークエンジニアを中心に、IT技術者の平均年収は年々上昇傾向にあります。特に専門性が高いエンジニアは人材不足の状態が続いており、転職や昇給時にCCNPのような資格を持っているかどうかで、企業からの評価が大きく変わることもあります。すでにエンジニアとしてある程度の経験を積んでいる人であれば、CCNP取得によってスキルを証明し、待遇改善やキャリアアップを実現するチャンスが増えるでしょう。
もちろん資格さえあれば絶対に年収が上がるというわけではありませんが、より難易度の高いプロジェクトへの参画や、リーダー的ポジションに就く際には大きなアドバンテージになります。実践力の裏付けとして扱われやすい資格であるからこそ、面接や社内評価の場面でも有利に働きやすいといえます。
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転職の幅が広がる
IT企業だけではなく、メーカーや金融、物流といった多様な業界で高度なネットワーク技術が求められています。世界的にクラウド化やDX推進が加速しているなかで、ネットワークの最適化やセキュリティ強化に投資する企業が増えているため、CCNPを取得していれば多彩な選択肢を検討できるのは大きな強みです。特に、大規模ネットワークを扱う企業やセキュリティに力を入れている組織では、高度なスキルを持つエンジニアの採用ニーズが高まっています。
また、海外拠点を持つ企業やグローバルに事業を展開している企業の場合、ネットワークの設計・運用を国や地域ごとに統一した基準で管理する必要があります。世界中で認知されているCiscoの資格を持っているエンジニアであれば、プロジェクトチームの一員として重宝される可能性も高まるでしょう。こうした背景を考えれば、CCNPがもたらす転職チャンスは想像以上に広範囲に及ぶといえます。
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