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CADにはどんな種類がある?種類やソフト、利用される業界について解説!
2023年09月22日
CADは Computer Aided Designの略で、直訳するとコンピュータ支援設計という意味です。従来は人が書いて作成していた設計図を、コンピュータで作図できるようにしたシステム(ソフト)のことを指します。本記事では、CADの種類やソフトについて解説します。
目次
- CADにはどんな種類がある?
- 業界別CADの種類
- 建築CAD
- 機械CAD
- 建築設備CAD
- 土木CAD
- 回路設計CAD
- アパレルCAD
- ジュエリーCAD
- 代表的なCADソフト
- まとめ
- 仕事を探すならトライアロー
CADにはどんな種類がある?
ひとくちにCADと言っても様々な種類があり、そのソフトによってできることや得意なことが変わります。
まずは区別されることの多い「汎用・専用」「2D・3D」について説明します。
汎用CAD・専用CAD
汎用CADは、業界・分野を問わず幅広く活用できるような機能を備えているもので、どの業界・分野でも通用する機能を備えたものです。対して専用CADは、建築や自動車、配管など特定の分野に特化した機能を備えているものを指します。製品や建築物を効率的に設計するための専用コマンドが用意されており、例えば建築業界のCADでは「壁」「階段」などのコマンドがあります。
2DCAD・3DCAD
2DCADは2次元CADとも呼ばれ、その名の通り平面で図面を作成するCADのことです。これまで手書きで作成していた図面を、コンピュータを用いて作成します。家の間取り図は2次元のものを見ることが多いと思いますが、それらを作成するのが2DCADです。無料で提供されているソフトも多く、挑戦しやすいと言えます。対して3DCADは3次元CADとも呼ばれ、3次元で立体的に表現できるCADです。球体や立方体などをそのまま表現できるので、製品などの完成版に近いイメージをつくることができます。できることが増える分、2DCADと比較して導入コストが高く、操作も難しくなります。
3DCADは2DCADと比べてできることは多いですが、一概にどちらが優れているということはありません。用途によって使い分けられています。
業界別CADの種類
専用CADの説明で軽く触れましたが、CADの中には業界に特化したコマンドを備えているものがあります。その種類について説明します。
建築CAD
建築CADは、住宅やビルなどの建物のデザインや施工図など建築する際に必要となるすべての設計図作成ができます。具体的には、壁や階段を簡単に作図できるコマンドやインテリアを配置できる機能などです。建築CADは比較的操作が簡単と言われることが多く、建物や室内の図面から、3DのCGパースまで作成することができます。
また、建築で使われるソフトの中には、BIMと呼ばれるソフトもあります。BIMとは、Building Information Modelingの頭文字をとった略語で、コンピュータ上に建物の建築を行うシステムのことです。3DCADのように、コンピュータ上に立体的なモデルを作ることが出来るソフトで、3Dで設計した図面から2D図面である平面図を作成できます。
3DCADとの違いは、図面の作成順序です。3DCADは2次元の平面図を書き、その後3次元に組み立てていきますが、BIMは最初から3次元で設計し、二次元の図面は3次元の断面図として作成します。3DCADは修正が入ったときに2次元の図面から修正が必要でしたが、BIMは3次元の設計図をそのまま修正できるので効率よく進められるのが特徴です。また、他にもBIMは1か所の修正を行うとすべてのデータに自動的に反映されるなどのメリットもあります。
BIMを導入することへのメリットは多いですが、デメリットは、導入コストが大きいこと、データの容量が大きくなりやすくハイスペックなコンピュータが必要になることが挙げられます。
機械CAD
機械CADは、精密な機械図面の設計に特化したCADです。機械CADは、自動車や家電などの大型のものから、スマートフォン、ネジなど身の回りの様々な製品に使われています。機械CADは、ミリ単位の違いが大きなミスとなってしまう機械業界において、精密な作図ができることが特徴です。実際の動作をソフト内で検証できるものもあり、部品同士の干渉チェックができます。車や航空機などの大型精密機械の設計には、ハイエンドCADと呼ばれる高性能なソフトが用いられます。
建築設備CAD
先ほど紹介した建築CADは、建物のデザインや構造を作図しますが、建築設備CADは電気・ガス・空調・給排水などの設計に特化したものです。配電盤などの建築設備に特化したパーツを設置するためのコマンドが備わっています。
土木CAD
道路や橋、鉄道、ダムなどの構造物を設計するためのCADです。建築CADと同様のソフトを用いられることもありますが、土木に特化したCADソフトでは、測量機能が付いたものもあります。
回路設計CAD
回路設計CADは、電化製品の基板などを製作することに特化したCADソフトです。建築設備CADでも電気の設計と説明しましたが、その電気設備とは異なり、電化製品などの基板の設計に特化しています。
アパレルCAD
アパレルCADは、洋服のデザインに用いられるCADです。デザインに基づき裁縫用の型紙作成などに特化した機能を備えています。
ジュエリーCAD
ジュエリーCADもアパレルCAD同様、ジュエリーのデザインに用いられるCADです。指輪やネックレスなどのアクセサリーのデザインを作成することに特化していて、手作業で作ることが難しい精巧なデザインを作ることができます。
代表的なCADソフト
ここまで、CADソフトの種類について解説しました。最後に、代表的なCADソフトとそのソフトが使われる分野・業界について解説します。
AutoCAD(オートキャド)
アメリカの企業、オートデスク社が開発しているソフトです。ご紹介したCADの種類の中では汎用CADにあたり、市場で全体の7割を占めるソフトウェアです。2次元、3次元の両方に対応しています。また、建築、土木、機械などに専門特化した拡張機能も発売されており、設計用途に合わせて選ぶことができます。
近年、買い切り型の製品だけでなく、サブスクリプション型のライセンスも導入され、価格的な面でも挑戦しやすくなったことメリットの一つです。
AutoCADのメリット
- 圧倒的なシェア率
- 拡張機能により用途に合わせた利用ができる
- 予算に応じてプランを選べる
Jw_cad(ジェイダブリューキャド)
2次元汎用CADであり、無料で使えることが大きな特徴です。無料でありながらも操作性や機能の高さから導入している企業も多く、操作を覚えると役立つソフトの一つといえるでしょう。汎用CADですが建築士によって開発されたソフトのため、建築業界で使用されることが多いです。
Jw_cadのメリット
- 無料で使うことができる
- 二次元専用市場で、国内シェアNo.2
- AutoCADと互換性がある
VectorWorks(ベクターワークス)
デザイン性の高い建築物を作る設計事務所やデザイン事務所で多く使われています。2次元・3次元どちらも対応している汎用CADですが、建築設計に特化した製品も販売されているのが特徴です。直感的に操作できる操作性の高さが強みの一つで、平面図から3Dパースまで一連の作成ができます。
VectorWorksのメリット
- 直感的に操作できる
- 2次元・3次元を同時に作図できる
- Adobe製品と連動できる
CATIA(キャティア)
機械専用CADです。もともと航空機の設計を行う会社が開発したハイエンドCADで、航空機以外にも自動車など大型の機械設計に使用されています。ライセンス料は高額ですが、大型機械の専用CADでは世界で高いシェアを誇っています。
CATIAのメリット
- 大型機械の専用CAD市場のシェア率が高い
- ハイエンドソフトのため、機能が充実している
- Windowsに準拠した操作画面で、扱いやすい
CADWe’ll Tfas
建築設備専用CADです。建築設備CAD市場ではトップシェアを誇っており、3次元に対応していて、配管や配線の干渉チェックも行うことができます。また、BIM連携ができるのも魅力の一つです。
CADWe’ll Tfasのメリット
- 業界トップシェア
- 3D表示や視点移動など高度な作図機能
- BIMとの連携可
まとめ
CADは様々な種類がありますが、各CADソフトそれぞれに特徴があり、用途に合わせて選ぶことができます。費用が大きくかかってしまうケースもあるので、用途や必要な機能に応じてCADソフトを選ぶと良いでしょう。
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