公開日:2023/08/16 最終更新日:2025/04/08
まず、フリーランスエンジニアはやめとけと言われる理由について解説します。
収入や雇用が不安定になることは、フリーランスエンジニアのデメリットとしてよく聞かれると思います。会社員は基本的には毎月決まった額の給料支給がありますが、フリーランスエンジニアには一定の給料はありません。多くの仕事がある月は高収入ですが、逆に仕事が無い月は収入が0になることもあります。仕事を得るためには、自分で仕事を獲得し、自分で仕事に対する報酬の交渉を行い、さらには生活の管理をすることが必要です。 また、会社員とは異なり有給休暇が無く、病気やけがにより仕事ができなくなると収入が激減します。雇用保険への加入もできないため、仕事がなくなったからといって失業保険の給付を受けることもできません。ある程度の軌道に乗るまでは、常に「来月の仕事は大丈夫だろうか」などの不安を持ちながら働かなければならないこともあります。
20~30代の若年層によく聞かれる言葉です。フリーランスエンジニアは自分のスキルにより「仕事を引き受けられるか」「どのような条件で引き受けられるか」が決まります。スキルが無い場合には、「そもそも仕事を獲得できない」「相場より安い金額でしか仕事を受けられない」という可能性もあります。せっかくフリーランスになってもスキル次第では「会社員時代の方が生活に余裕があった」ということもあるでしょう。 さらに、会社員の場合はスキルが足りない場合に研修を行ってくれることがありますが、フリーランスに研修はありません。自ら足りないスキルを補完し、自分の強みを作っていく必要があります。
テレワーク対応の出来る企業が増えたこともあり、フリーランスのエンジニアはここ数年で急増しています。実際に、2015年から2021年の間でフリーランスの人口は640万人増加したと言われています。(出展:新・フリーランス統計調査 2021-2022年版)そのため、プロジェクトによっては一つのプロジェクトに数十人、数百人の応募が来ることもあり、以前と比べ市場が飽和してきていると言えるでしょう。 このような状況の中、安定して仕事を受けるためには相応のスキルや強みが必要となります。
フリーランスで働くためには、仕事を獲得するために営業が必要です。 会社員であれば、部署ごとに役割が分かれているため営業は営業担当者が行いますが、フリーランスは全て自分で行います。この営業活動は、仕事(プロジェクト)を探すタイミングにのみ行えばいいものではなく、日ごろから良い仕事を依頼してくれる人脈をつくらなければなりません。これらの営業活動に苦労している人は実際に多く、営業力に自信が無い場合は「やめとけ」と言われることも多いでしょう。 仕事の探し方に自信が無い場合は、手数料はかかってしまいますが、フリーランスエージェントを利用するという手もあります。
フリーランスエンジニアには、教育制度や質問できる環境がありません。そのため、会社員と比べ成長しにくいと言われることが多いです。 「会社員と比べて自由に時間を使える分、勉強できる時間が増える」と考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、業務にかかる時間以外に営業や事務の時間も取られることになるため、必ずしも自由に勉強をできる時間が増えるとは限りません。 また、コードレビューやフィードバックをしてくれる責任者もいないため、分からないことがあっても基本的には自分自身で解決していくことが必要です。本や検索、エンジニアの掲示板などで解決するためのパーツを集めることはできますが、全く同じ境遇を見つけ出すことは困難ですので、会社員と比べエラーや分からないことへの解決に時間がかかってしまいます。
会社員は基本的に確定申告を「年末調整」として会社が行ってくれますが、フリーランスの場合は自ら確定申告を行い、稼いだお金の中から自分で税金を納めなければなりません。確定申告はただ年収を申告すればよいだけでなく、その業務にどのような経費が掛かったのかなどの事細かな計算が必要です。これらの確定申告がとても大変で、お金を払って外注をする人もいます。大雑把で事務作業が苦手な場合には「やめとけ」と言われることもあるでしょう。
フリーランスは会社員と比べ、社会的信用が低くなってしまいます。ここでいう「社会的信用」というのは、クレジットカードの発行やローンを組む時の信用を指し、フリーランスの場合は収入の不安定さから会社員と比べて審査が通りにくいです。これらの社会的信用度は生活と密接に関係していて、賃貸を借りられない、家のローンが組めないということもあります。 フリーランスでも支払い能力が高いことの証明ができれば解決できますが、クレジットカードの発行や転居などは会社員のうちに済ませることをお勧めします。
ここまで、フリーランスはスキルやお金を自分で管理しなければならないと説明しましたが、生活自体も管理しなければなりません。 フリーランスは働く時間が決まっていないため、自分の好きな時間で自由に仕事ができます。しかし、自分自身で時間の管理をしないと、昼夜逆転など不規則な生活リズムになりがちです。不規則な生活習慣は体調不良の原因にもなりやすく、これらの生活習慣により病気になると、その間働くことができず給料も入らない、そこで無理して働いてさらに体調を崩す・・・という負のスパイラルに陥ってしまうこともあります。 生活の自己管理ができることは、フリーランスエンジニアの大切な要素の一つです。
では、フリーランスエンジニアとして働くメリットはどこなのでしょうか。 実際によく聞かれる声をご紹介します。
場所や時間にとらわれず自由な働き方を実現できます。テレワークの普及により、クライアントやチームとのミーティングもオンライン上でできるため、どこからでも働くことができます。 好きな場所から、好きな時に仕事ができるのはメリットといえるでしょう。
会社員の転職理由で多いものの一つが人間関係です。フリーランスの場合は、「合わない上司と一緒に仕事をし続けなければならない」「人間関係を円滑にするために我慢しなければならない」などはありません。 もちろんエンジニアという仕事柄、チームで動くこととなるのでプロジェクトメンバーと関わる機会はありますが、プロジェクトが終了すればそのメンバーとの関係も終わるため、会社員と比べて人間関係で悩む機会は減るでしょう。
スキル次第では、自分の好きなプロジェクトを選ぶことができるのもメリットの一つです。ヘッドハンティングのように企業側からオファーが来ることもあります。その場合、より好条件な仕事を選ぶということもできます。 しかしこのようなオファーを貰うには、スキルはもちろんのこと人脈などの要素も重要になってきます。
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