改正前派遣法の26業務が撤廃「個人単位ってどういうこと?3年の期間制限」

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2016年03月22日

転職を考える皆さんにお届けしているトライアローラボコラム企画。
今回は2015年の改正派遣法の変更点についてお送りします。

2015年9月の派遣法改正で、26業務という分類はなくなりました。
どんな業務であっても、派遣就労には最長3年という期間制限がついたのです。
そして、これまで業務単位だった期間制限は「個人単位」になりました。
個人単位とはどういうことなのか、また最長3年といっても場合によっては継続も可能なので、
そのあたりの事情も合わせて説明していきましょう。

●2018年問題について●

派遣法改正から3年が経過したことにより、2018年秋にいわゆる「2018年問題」が発生します
2018年問題については詳しくはこちらをどうぞ

専門26業務の撤廃について

今回の改正では、従来の派遣法で定められていた「専門26業務」という分け方が撤廃されました。
専門26業務とは、ソフトウェア開発、機械設計、事務用機器操作、秘書、通訳・翻訳・速記、放送番組などにおける大道具・小道具など、専門的知識や技術を必要とする業務のことです。

派遣法改正で変わった3年間の期間制限について

改正前まで、これら専門26業務には雇用期間の制限がありませんでした。
その一方で、その他の業務には派遣期間は3年という制限がありました。
今回の改正ではこの専門26業務という枠がなくなり、すべての業種・業務において派遣社員は同一事業所、同一業務で3年以上働くことができなくなっています。

なぜ専門26業務をなくしたかというと、まず26業務の多くが今では他の業務と比べて特別に専門性が高いとはいえなくなったこと、26職種かどうかで期間制限が異なる以前の制度はわかりにくかったこと、さらに雇用期間の制限がないことを利用して半永久的に派遣社員として雇用し続ける雇い主への対抗措置を講じる必要があったためといえます。

「事業所単位の期間制限」と「個人単位の期間制限」とは

これまでの専門26業務による区分がなくなったと同時に、業務単位での期間制限も撤廃されることになりました。
これによって派遣受け入れの期間は「業務から人へ」と変更されたことになります。
そして新しい期間制限のルールとしては、派遣先となる事業所単位の期間制限と、派遣労働者である個人単位の期間制限という2種類の制限が適用されています。

まず、派遣先が事業所単位で派遣労働者を受け入れられる期間は原則3年となりました。
大前提として、この事業所単位の期間制限と、次に述べる個人単位の期間制限はより先に来るほうが優先されることになります。

一方、個人単位の期間制限は、一つの組織単位(「課」やグループ)で働けるのは最長3年までとなりました。
ということは、3年を超えて派遣社員として同じ仕事をしたいなら、別の派遣先で働くか、同じ派遣先で働きたいなら組織を変えなければならないことになったわけです。
また、3年の上限に達した時には、派遣元が、派遣先への直接雇用の依頼、あるいは新しい就業機会(派遣先)の提供、その他の安定した雇用の継続が確実に図られると認められる措置など、雇用安定措置を講じなければならないとされています。

派遣法改正後の参考図(無期雇用契約などの例外を除く)


例えば上の図を見てみてください。

Aさんは、システム部運用グループの中では、3年間働けます。
事業所単位での延長があった場合でも同じ運用グループ内で働き続けることはできませんが、技術グループに異動した場合はさらに3年間の期間が設けられます。

BさんもAさんと同じ運用グループで働き始めましたが、事業所単位での受け入れ開始後2年目からの雇用だったため、事業所単位での延長が行われなければ2年間のみ働けます。
一方延長が行われれば、図にある通り個人単位での上限である3年間働けます。

なお、事業所単位、個人単位、いずれの場合も、派遣元の派遣会社そのものに無期雇用されている派遣労働者は、受け入れ期間に制限はありません。

過半数代表者の聴取によって延長が可能

ただ、事業所単位の期間制限は延長することも可能です。
派遣先が過半数労働組合か、過半数労働組合がない場合には民主的な手続きによって選出された過半数代表者から意見聴取を行えば、さらに3年を限度として延長することができます。
過半数労働組合とは、労働者の過半数で組織する労働組合のことです。
また、その際の意見聴取期間は、事業所の期間制限に抵触する日の1ヶ月前の日までの期間となっています。
なお、この意見聴取は新たに延長を行うたびに行う必要があるとされています。

以上のように、新しくなった派遣法では
事業所単位、個人単位という2つの3年の期間制限があることを知っておきましょう。
派遣社員として働く人は、期限が来た後は派遣先への直接雇用の道を探るか、派遣先や部署を変更するか、それ以外の選択をすることになります。
自身の都合やキャリアプランに合わせた選択ができるよう、派遣元とも十分にコミュニケーションを取りながら働くようにしましょう。


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