【システム運用保守ってどんな業務?】詳しい業務内容や違いについて解説!

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2023年11月29日


システム運用保守は、企業のITシステムを安定して稼働させるために必要な業務です。しかし、業務について詳しく知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回の記事では、システム運用、保守の業務内容やそれぞれの業務の違いについて詳しく解説します。

目次

システム運用とシステム保守とは

システム運用保守とは、企業のITシステムを安定して稼働させ、業務を支えるために必要な業務の一つです。

そもそもシステムとは直訳すると組織や制度という意味で、IT業界では、サーバーやネットワーク、ハードウェア、ソフトウェアなどから構成される仕組みのことを指します。
システム運用保守は、企業のITシステムを安定して稼働させ、業務を支えるために必要な業務の一つです。運用と保守はそれぞれ業務が異なり、「システムの運用」と「システムの保守」の二つに分けられます。

システム運用とシステム保守の違い

「運用」とは、システムが円滑に動作するために必要な業務や作業を行っていくことです。具体的には、システムの管理や操作指示、設定変更、システムの監視等が含まれます。
一方、「保守」とは、システムの故障や問題を未然に防ぎ、万が一の障害発生時には素早く復旧するためのメンテナンスや修復作業、システムのアップグレードなどを行うことです。
システムを止めず、安定したシステム運用を行うためには、これらの「運用」と「保守」の両方が欠かせません。 それぞれの業務の違いについて、詳しく解説いたします。

システム運用の業務内容

システム運用は、その名の通り、システムが円滑に機能し続けるための作業を指します。主にシステムの監視や管理に注力し、問題が起きた際には速やかに対応することが求められます。情報システムが目指す目的を達成するために必要となる業務であり、その中心となるのが「監視」と「管理」です。システム運用が円滑に進行し、システム全体が正常に作動し続けるためには、これらの要素が欠かせません。

監視業務

監視業務は、システムとサーバーの運用状況をリアルタイムで見守り、問題が発生すればすぐに対応をすることで、運用と維持を行う業務です。サイトがダウンしないように、システムが停止しないように監視を行います。何か不具合が起きた場合、業務に重大な影響が発生してしまう可能性もあります。特に、自社で開発したシステムを他の企業へ提供している場合、他社にまで影響が出てしまう可能性も無いとは言えません。不具合が起きないよう、日々の厳格なシステムとサーバーの運用及び監視を行います。

しかし、監視と言っても単にモニターを眺めるだけではありません。システムの異常が発生した場合、問題の特定から解決に至るまで、ハイスピード且つ正確な判断と対応が求められます。ネットワーク内のシステムとサーバーの維持を続けることで、全体のパフォーマンスの維持と業務への影響を最小限に抑えることができます。

具体的な業務内容としては、システムのログの確認や、サーバーの負荷状況の監視などです。これらを通じて、システム運用者はネットワーク内の状況を把握し、問題が発生した際には即座に対応を行います。
システム運用と監視、そしてサーバーの維持は一見地味な仕事かもしれませんが、それ等により日常生活で使用している多くのサービスが支えられています。

メンテナンス

運用を円滑に進めるためにハードウェアやソフトウェアのメンテナンス、アップデート、定期的なチェックと修正作業を行います。適切な管理を通じて、システムの安定化を図る業務です。サーバーやネットワークの適切な設定と管理をすることは、情報の安全性を保つために必要不可欠と言えるでしょう。

アクセスの制御

アクセスの制御をすることも管理業務の一つです。不正アクセスを防ぎ、情報漏洩を未然に防ぐための役割を果たしていて、適切な分類ルールに基づき情報を整理することで、必要な情報に迅速にアクセスできるメリットもあります。安定かつ迅速な稼働のための管理業務は、ITシステム全体のパフォーマンスに直結します。

データバックアップ

データバックアップも行います。データは企業の重要な資産のひとつと言え、データの喪失は企業にとって莫大な損害をもたらします。そのため、定期的にデータのバックアップを取りますが、単にバックアップを取るだけではありません。万が一のために、リカバリー手順の確立とその適用も必須です。これにより、トラブル時の混乱を最小限に抑え、迅速に通常業務に復帰できる体制を整えます。

運用のマニュアル化

システム運用とは質の高いサービスを提供し続けるために欠かせません。業務の改善をすることは、業績向上にも繋がります。改善方法は様々ありますが、各システムの稼働状況や効率を分析し、その運用をより効率的かつ効果的に行えるように改善していくことが多いです。
そのため、運用のマニュアル化も重要な業務の一つです。業務の標準化が行うことで、システムの安定運用をサポートし、想定外の誤操作やトラブルを防止する役割も果たします。プロセスを最適化し、不必要な手順や作業を排除することで、より良いシステム運用が実現されます。改善・マニュアル化は時間と労力がかかりますが、その効果は高く、システムの安定性や生産性の向上が可能です。

それぞれの企業に合わせた適切なシステム運用と管理を行うことで、大切なデータを守り、企業の働きやすさと業績を向上させます。

システム保守の業務内容

システム保守業務は、システムトラブルや障害から復旧させ正常化させる業務です。
問題が発生した時には迅速な対応と解決が求められ、企業の信頼性を高める役割も担います。

不具合の復旧

システム監視によりネットワークやサーバー上での障害を発見したら、その原因の究明、復旧を行います。いかに被害を最小限に抑えることができるか、早期に解決できるかがとても重要です。また、トラブル発生時の情報を記録・保存します。

アップデート

適切なアップデート・バージョンアップを行い、障害やトラブルを未然に防ぎます。

ハードウェア障害時の部品交換

ハードウェア機器が故障した場合は、ハードウェアの機器や部品交換も行います。このように業務の幅は広いため、一部は専門知識を持つ外部の業者に委託する形、いわゆる第三者保守という形でも行われています。

第三者保守とは?
ハードウェアの保守業務を専門的に請け負うのが第三者保守です。全ての管理を自社で行うとなると、専門的な知識を持つ人を採用するか、育成しなければならず、手間とコストがかかりますが、第三者保守はその手間とコストを減らすことができます。製造元や販売元とは異なる第三者(企業)が製品保守を行うことで、自社の人材は本業に集中できるため、ITシステムの安定性を維持しながらも、自社の業務効率化を図ることが可能です。

運用保守エンジニアを目指すには?

運用保守部門を専門的に担当する職種として、運用保守エンジニアがあります。
運用保守エンジニアは、ここまでご紹介したようなシステムが安定的に稼働するため業務を行います。エンジニア未経験からでも目指せるIT系職種の一つで、システムの安定稼働状況を理解し、正常。異常の判断をできるところから少しずつ経験を積んでいく形となります。
未経験からでも目指せる職種になりますが、実際に目指す場合はITに関する知識を事前に勉強しておくと良いでしょう。

運用業務、保守業務を兼任することも

業務を行う際には、企業により「運用」業務と「保守」業務の線引きが異なります。
運用担当と保守担当をそれぞれ置いているケースもあれば、「運用保守」担当として兼任することもあります。最近は一部を自動化させることで工数を削減することもできるようになっており、業務負担の軽減化がされていますが、そのため、運用業務と保守業務が兼任になることも今後さらに増えてくるでしょう。

これから運用・保守エンジニアを目指す場合には、どちらか一方のスキルのみを習得するのではなく、どちらの知識やスキルも習得することが求められます。また、自動化についても自分で整備していく必要があることもあるので、知識を習得しておくと良いでしょう。

運用保守エンジニアに必要なスキル

ではここで、運用保守エンジニアを目指すために必要な知識を解説します。

システムやインフラに関する知識

前述の通り、運用保守業務は業務の幅が広いです。企業によっては、ITに関する知識から教えてくれるケースもありますが、事前に勉強しておくことでスムーズに業務に入れると言えます。
ITパスポートや基本情報技術者試験等の資格を首都臆しておくのも良いでしょう。

コミュニケーション力

前述の通り、運用保守業務は業務の幅が広いです。企業によっては、ITに関する知識から教えてくれるケースもありますが、事前に勉強しておくことでスムーズに業務に入れると言えます。
ITパスポートや基本情報技術者試験等の資格を首都臆しておくのも良いでしょう。

まとめ

運用、保守の違いや細かい業務内容について解説しました。
運用とはシステムを日々使用することで、システムの稼働状態を維持する作業を指します。一方、保守はシステムに問題が生じた際にその原因を特定し、解決に向けた対策を行う役割を担っています。
システムを適切に保守・運用するためには、多岐にわたるスキルが必要です。また、技術的知識の習得はもちろんのこと、各部署からの要求を理解し、必要な改修を行う計画を立てるためのコミュニケーション能力も不可欠です。
DX化が進む今、システムの運用保守はさらに需要が増すとみられていますので、システムの運用保守に興味を持たれた方は、ぜひこの領域のスキル習得に向けてさらに一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

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