Web業界とは
ここではWeb業界がどのような業界を指すのか 紹介します。
IT業界との違い
Web業界とは、主にインターネットを利用したサービスやコンテンツの提供を行う業界を指し、Webサイトやアプリケーションの設計・開発・運営が主な業務です。これに対し、IT業界は、情報技術全般を扱い、ハードウェアやソフトウェアの開発、ネットワーク管理など幅広い領域を含みます。
Web業界がインターネット上のサービスに特化しているのに対し、IT業界は企業や公共機関のITインフラ全般を支える役割を担います。つまり、Web業界はIT業界の一部であり、特にデジタルメディアやオンラインマーケティングなど、IT業界の中でも インターネット関連のサービスに焦点を当てている点が特徴です。
Web業界の市場規模
総務省の発表によると、 2020年度Web業界が属するインターネット附随サービス業の売上高は3兆4,289億円に達し、前年から22.7%増加しました。10年前の2010年度には1兆1,736億円であり、この10年間の平均成長率は12.25%に及びます。
さらに、情報通信業全体に占める割合も8.8%と拡大し続けています。一方、情報通信産業の部門別実質GDP推移をみると、「情報通信関連製造業」や「情報通信関連建設業」などは減少傾向にあります。Web業界は市場規模がまだ他分野ほどではないものの、持続的に成長を続けており、今後もさらなる発展が期待されます。
Webサービスの種類
ここからはWebサービスの種類について紹介します。
SNS
SNSとは、ユーザー同士が情報を共有したり、コミュニケーションを取るためのWebサービスです。代表的なSNSには「X(旧Twitter)」「Instagram」「LINE」などがあり、現実世界で繋がりの無いユーザーともつながることができ、多様なコミュニケーションを支えています。
WEB広告
WEB広告とは、インターネット上で配信される広告のことで、ユーザーの興味や行動に合わせたターゲティングが可能な点が特徴です。代表的な形式には「検索連動型広告」「ディスプレイ広告」「動画広告」などがあります。
ソーシャルゲーム
ソーシャルゲームとは、インターネットを通じて他のユーザーと交流しながらプレイするゲームのことを指します。スマートフォンやPC上で気軽に楽しめ、SNSをプラットフォームとして、プレイヤー同士が協力・対戦することができます。
eコマース
eコマース(電子商取引)とは、インターネット上で商品やサービスを販売・購入するWebサービスのことを指します。代表例として「Amazon」があり、ユーザーは24時間いつでも商品の検索・購入ができ、自宅に直接配送される便利なサービスです。商品の比較・レビュー機能や、個人の購入履歴に基づくおすすめ機能があるため、ユーザーはスムーズに買い物を楽しむことができます。
eラーニング
eラーニングとは、インターネットを活用した学習のことを指し、オンラインで講義を受けたり、教材を利用したりすることができるWebサービスです。学習者は自宅や好きな場所で、自分のペースで学習を進めることができることが魅力です。
キュレーションサービス
キュレーションサービスとは、膨大な情報の中から特定のテーマや目的に応じて有益な情報を集め、整理して提供するWebサービスのことです。分かりやすくいうと、いわゆる「まとめサイト」が該当し、ユーザーは、信頼性の高い情報や注目のトピックを効率的に得られるため、情報収集の手間が省けます。
電子書籍
電子書籍は、インターネットを通じて書籍や雑誌をデジタル形式で提供し、スマートフォンやタブレット、専用リーダーで閲覧できるWebサービスのことです。代表的なサービスに「Kindle」 があり、ユーザーはいつでもどこでも書籍をダウンロードして読書を楽しむことができます。
Web業界の職種・クリエイティブ系
ここでは Web業界の職種の中でも、クリエイティブ系と呼ばれる職種について紹介し ます。
Webディレクター
Webディレクターとは、Webサイトやアプリの制作全体を統括する職種で、プロジェクトの成功に向けて多岐にわたる業務を担当します。主な業務内容には、クライアントとの打ち合わせを通じて目的や要件を明確にし、デザイナーやエンジニアなど制作チームのメンバーとの調整や進行管理を行うことです。
また、ユーザー視点での企画立案や、納期・予算の管理、品質の確認も重要な役割です。Webディレクターは、円滑なプロジェクト進行とクオリティの維持を担い、最適なサービスを提供するための要となる職種です。
Webデザイナー
Webデザイナーとは、Webサイトやアプリのデザインを担当する職種で、視覚的に魅力的で使いやすい画面を設計する役割を持ちます。主な業務には、クライアントの要望に基づき、レイアウトや配色、フォントなどのデザイン要素を考案し、ユーザーが直感的に操作できるサイトやアプリを作成することです。
HTMLやCSSなどの基本的なコーディング知識が求められる場合も多く、開発チームと連携しながらデザインを形にしていきます。Webデザイナーは、ビジュアルと機能性のバランスを取りつつ、ユーザー体験を最適化するために重要な職種です。
UI/UXデザイナー
UI/UXデザイナーは、Web業界においてユーザーインターフェース(UI)とユーザーエクスペリエンス(UX)の設計を担当する職種です。 ユーザーインターフェースは、ユーザーとサービスをつなぐ要素を指し、画面やボタン、マウス、キーボード、タッチ画面など、利用者が直接触れる部分を含みます。
一方、ユーザーエクスペリエンスはユーザーがサービスや商品を通じて得る体験全体を意味します。例えば、使いやすさや楽しさ、美しさ、他社製品と比較したときの優位性などもUXに含まれます。
つまり、UIは具体的なデザインや機能を指し、UXはその設計が生む満足感や快適さを表します。主な業務内容は、ユーザーが使いやすく、視覚的に魅力的なデザインを作成することです。
具体的には、ユーザー調査を基にしたインターフェースの設計、プロトタイピング、ユーザビリティテストを行い、最適なユーザー体験を提供するための改善案を提案します。また、ビジュアルデザインや情報設計、レスポンシブデザインにも携わり、アプリケーションやWebサイトの使い勝手を向上させることも業務の一つです。開発チームと密に連携し、デザインが技術的に実現可能であることを確認します。
Webライター
Webライターは、Webサイトやブログ、SNSなどのデジタルメディアに向けてコンテンツを執筆する職種です。主な業務内容は、クライアントの要望に基づき、ターゲットに響く文章を作成することです。
記事の執筆だけでなく、SEO(検索エンジン最適化)を意識したキーワードの選定や、読みやすい構成 の作成も業務の一つです。Webライターは、情報収集を行い、専門的な知識やデータを盛り込みながら、読者の興味を引く内容を提供します。 さらに、Webマーケティングの知識を活かして、コンテンツの効果を測定し、改善策を提案することもあります。
Web業界の職種・エンジニア系
ここからはWeb業界の職種について紹介し ます。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、Webサイトやアプリケーションのユーザーが直接触れる部分を担当するエンジニアです。主な業務内容は、HTML、CSS、JavaScriptなどを使用して、デザインに基づいたインターフェースを実装することです。
ユーザーが快適に操作できるよう、動的な要素やインタラクションの実装、デバイスや画面サイズに応じた最適な表示をするレスポンシブデザインへの対応、ブラウザ間での動作確認なども行います。バックエンドエンジニアやデザイナーと連携し、目的や課題へ応じた調整も行います。
また、Webパフォーマンスの最適化やSEO対策にも関与し、Webサイトの速度向上や検索エンジンでの評価を改善する役割も担います。
ユーザー視点での使いやすさと視覚的な美しさを追求する重要な職種です。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアは、Webサービスのサーバサイド全般を担当する専門職で、サーバの設計やプログラム開発、運用・保守などを担当する職種全般を指します。
例えば、WebサーバやDBサーバの構築や運用、会員登録や金額計算などのシステムの開発、OSに合わせたアップデートなど、ユーザーには直接見えない部分の開発、運用、保守業務が業務内容です。
一人ですべて行うのではなく、業務が細分化されているケースがほとんどで、プロジェクトのリーダー、設計担当、プログラマ、サーバ担当などチーム単位で業務を行います。
Web業界の職種・マーケティング系
ここではWeb業界の職種の営業とマーケティング系について紹介していきます。
Webマーケター
Webマーケターは、企業やブランドのWebサイトやオンラインプロモーションの効果を最大化するための戦略を立てる職種です。主な業務内容は、SEO対策、コンテンツマーケティング、SNS運用、広告キャンペーンの実施などです。
ターゲットユーザーに向けた魅力的なコンテンツの企画・制作を行い、検索エンジンの順位向上を図ります。その他にも、Google Analyticsなどのツールを使用したWebサイトやキャンペーンのパフォーマンス分析や、市場動向や競合分析から、戦略的にターゲットを絞った施策を講じることも重要です。
Webプランナー
Webプランナーは、Webサイトやアプリケーションの企画から実行までを担当する職種です。主な業務内容は、クライアントのニーズに基づいてプロジェクトの方向性を決定し、最適なWeb戦略を提案することです。
業務の中には 、ターゲットユーザーの調査、競合分析、コンテンツ戦略の立案が含まれ、細分化するとデザインや機能、コンテンツの仕様決定、プロジェクトのスケジュール管理や予算調整も挙げられます。
サイトの集客やコンバージョン率の向上を目指し、デザイナーやエンジニアと連携し、Web制作を成功に導きます。
Web業界の将来性
デジタル化が進む現代において、企業のWeb分野での強化が重要視されています。
特にeコマースやオンラインサービスの利用者の増加に伴い、Web分野でのサービスを提供する事業者も増加していて、企業競争を勝ち抜くためのWebデザインや開発、マーケティングの需要が高まっています。
さらに、AIやVR、AR技術の進化により、新しい分野が次々と生まれ、Web業界は常に革新を続けています。これらの技術を活用することで、よりパーソナライズされたサービスや、ユーザーにとって有益となるコンテンツはますます充実するでしょう。今後、Web業界は企業活動の中核を担い、より多くのビジネスチャンスを生み出すと予測されています。
Web業界で働くには
インターネットを活用してさまざまなサービスやコンテンツを提供する業界で、急速に成長しています。業界としても、今後さらなる成長が期待されていて、Web業界のお仕事は増えていくことが想定されています。
本記事で説明させていただいた通り、Web業界には様々な職種があります。さらに、今回は紹介しておりませんが、営業、インサイトセールス、経理、労務等の聞きなじみのあるような職種も、Web業界の求人として存在します。
ひとくちに「Web業界で働く」と言っても、様々な仕事がありますので、自分がどのような業務をやってみたいか、考えてみると良いでしょう。
Web業界の仕事を探すなら、トライアロー
Web業界の仕事を探すなら、お気軽にトライアローへご相談ください。
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