シニアの求人・転職事情 シニア就業者が求められる理由とは

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2016年11月07日

シニアと呼ばれる世代において、非正規雇用者として就業する人が増えています。一方で、わが国の労働力不足が今後すぐに解消されることは考えにくく、そのため高齢者の労働力に対する期待が高まっています。今回はそうしたシニア就業者の求人・転職事情についてみていきましょう。

現在におけるシニアの求人・転職事情

内閣府が公開している「平成28年版高齢社会白書」によれば、60歳を過ぎても働く高齢者の数は確実に増えています。以下、同白書の要点を挙げてみましょう。

60~64歳の男性高齢者の70%が働いている

高齢者の就業状況をみると、男性の場合、55~59歳で89.7%、60~64歳で72.7%、65~69歳で49.0%の人が就業しています。

65歳以上の雇用者数は増加中

2015年時点で、全産業における60~64歳の雇用者は438万人、65歳以上の雇用者は458万人でした。65歳以上の雇用者数の推移をみると、2011年には308万人だったのが、1年ごとに340万人、375万人、414万人と増えていき、初めて65歳以上が60~64歳以上を上回ったことになります。

60歳を境に非正規雇用者率が上昇

会社の役員などを除く高齢者の雇用者の雇用形態は、男性の場合、非正規雇用者の割合は年齢が進むにつれて高くなっています。非正規職員・従業員の比率は55~59歳では14.3%ですが、60~64歳では57.1%、65~69歳では74.4%と、60歳を境に急激に上昇します。女性の場合も、男性より上昇幅は小さいものの、やはり60歳を境に非正規雇用者率が上がっています。

平均寿命の延びや健康意識の高まり、企業への高年齢者雇用安定助成金の影響もあってか、働く高齢者、働きたい高齢者の数は増加傾向にあります。また、それらシニア就業者の多くが非正規雇用を選択する傾向にあるともいえるのです。

シニアが求められる背景

シニアが企業から求められる背景には、少子高齢化とそれに伴う人口減少があります。ハローワークや雇用保険制度による高齢者対象の再就職支援も行われており、国は「生涯現役社会の実現」のため高齢者の就労を奨励しています。

ただし、では仕事をしたいと思う高齢者がスムーズに仕事に就けているかといえば、必ずしもそうとも限りません。
理由は、「平成27年(2015年)労働力調査 年齢階級,仕事につけない理由別完全失業者数」という統計データからみてとることができます。


同調査によれば、シニア層求職者自身が挙げる仕事に就けない理由は、「求人の年齢と自分の年齢とがあわない」が、65歳以上で53.8%、55歳~64歳で32.4%、「希望する種類・内容の仕事がない」が、65歳以上で15.4%、55歳~64歳で24.3%と上位となっています。これは就業希望者と求人との間に大きなギャップがあることを窺わせます。

このことについては厚生労働省も問題視しています。「生涯現役社会の実現に向けた雇用・就業環境の整備に関する検討会」(平成27年)の報告書では、「高年齢者の多様な雇用・就業ニーズに対応して、本人の持つ能力と時間を最大限活用できる機会を提供していくという視点が重要」という基本スタンスが述べられています。

具体的には、雇い入れ側の理解、労働環境整備、高齢であっても新しいキャリアを身につけられるサポートプログラム、逆に過去のキャリアを生かせる制度などの整備が解決策となっていくでしょう。道程は平坦ではありませんが、実際に専門職・技術職の人材不足が慢性化している業界もあり、そこで今までの経験を活かしつつ雇用形態を変え、キャリアを積み上げている高齢者も存在します。これらが今後のシニア就業の突破口となるかもしれません。

シニア就職で需要がある業界

では、経験豊富なシニアの就職先として現在、期待できるのはどのような業界なのでしょう。

エンジニアであれば、10年以上前に構築されたシステム、機器などの改修分野で高齢者が重宝されるケースが増えています。古い開発言語で構築したシステムのメンテンナンスや、再構築のために50代以上のITエンジニアが歓迎されるような傾向はしばらく続くでしょう。この種の需要に応えて、定年後に正社員から派遣社員・契約社員に変わるという選択をする人も少なくありません。また、電気設備系や建設・プラントといった人材不足感の強い業界でも、シニア層の再就業の動きが目立つようになっています。
これまでの豊富な経験を活かして働くことは、自身の知識を若い人たちに伝達していくことにもつながるはずです。

高齢になれば誰でも体力や健康の問題が出てきます。定年後のライフスタイル、やりたいことなどの計画を持っている人も多いでしょう。しかし、派遣社員、パート、アルバイトといった雇用形態で無理なく働くのも選択肢の一つになるはずです。
シニア世代の活躍は、今社会からも求められています。ぜひ、新しい働き口を見つけて、仕事のある活き活きとした生活を楽しんでみませんか。


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