採用担当に好印象を与える!面接での正しい敬語をチェック

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2023年04月26日


普段から言葉遣いというのは大切なものですが、面接では特に注意しなければなりません。しかし敬語は一夜漬けの勉強では身につけることは難しく、普段から話す練習をすることも大切です。ここでは面接時の敬語の使い方についてご紹介します。

目次

面接で敬語は重要視される?

特に転職のシーンについては、「経験」や「技術」が重視されることが多いため、「敬語はそこまで重視されないのでは?」と思う人もいるかもしれません。
しかし、仕事をする上でやはり人とのコミュニケーションは大切ですし、敬語が使えないと就業後に上司やお客様と会話のやりとりをする際、苦労してしまうこともあるでしょう。

面接のシーンでどれだけ魅力的な話をしたとしても、敬語が出来ていないと「入社後に社員やお客様と問題なく対応ができるのか」と、面接官が不安に思ってしまう可能性もあります。
敬語一つですべての合否が決まることはありませんが、最低限のビジネスマナーとして正しい敬語を使えるようにしましょう。

敬語の種類

まずは、敬語の種類から説明します。
それぞれ使うシーンが決まっておりますので注意しましょう。

丁寧語

相手を問わず、言い方を丁寧にする方法です
接頭に「お」「ご」をつけることや、語尾に「です」「ます」「ございます」をつけることです。相手の立場に関係なく使用でき、面接でももちろん使えます。

<使用例>
・面接の機会を、ありがとうございます。

尊敬語

相手を高めることで、敬意をあらわす方法です
目の前の相手だけでなく相手の関係者に対しても使用でき、さらに行動・状況に対しても使うことが出来ます。

<使用例>
・○○事業に注力されているとおっしゃっていましたが、
・ご存知かと思いますが、

謙譲語

自分がへりくだることで、相手を敬う方法です
自分やその関係者に対しても使用でき、尊敬語と同様に行動や物事に対しても使うことが出来ます。

<使用例>
・お目にかかれて光栄です。
・ホームページを拝見しました。

尊敬語と謙譲語の使い分け

尊敬語と謙譲語の使いどころが難しいと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
基本的には、自分の動作の場合は謙譲語、相手の動作の場合には尊敬語と考えておくと分かりやすいです。
よく使われる言葉の尊敬語と謙譲語の例を挙げます。

行く

尊敬語:いらっしゃる/行かれる
謙譲語:参る/伺う

言う

尊敬語:おっしゃる/言われる
謙譲語:申す(申し上げる)

聞く

尊敬語:お聞きになる
謙譲語:うかがう/拝聴する

見る

尊敬語:ご覧になる
謙譲語:拝見する

思う

尊敬語:思われる
謙譲語:存じる

面接でよく使われる言葉遣い

面接でよく使用される言葉遣いを解説します。この項目は最低限抑えておくようにしましょう。

一人称:私(わたくし)

自分のことは私(わたくし)と言いましょう。「わたし」でも問題ありませんが、より丁寧な印象になります。

企業の呼び方:御社(おんしゃ)

面接先の企業のことは御社と言います。履歴書などに書く時に記載する「貴社」とはまた異なるので注意しましょう。また、「そちら」などの呼び方もNGです。
面接先が学校の場合は御校、 御学園、御学院となり、記載する際には、貴校、貴学園、貴学院となります。他にも、病院や銀行なども、「御」と「貴」を使い分けて使用します。
また、御社の後には二重敬語になるため「様」は付けてはいけないため注意しましょう。

役職の付け方:●●社長

面接先の企業の担当者のことは基本的に●●様と呼ぶと思います。社長等役職がある方については、「社長様」という言い方ではなく、●●社長や社長の●●様と言いましょう。

承諾:承知しました/かしこまりました

面接担当者から次の選考についてなどの説明がある場合等に承諾の返事をする機械もあると思います。「分かりました」や「了解しました」は避けましょう。

謝罪:申し訳ございません

不測の事態で面接に遅れてしまったなどで、謝罪をしなければならないことも起こるかもしれません。その場合は「すみません」ではなく申し訳ございませんと言いましょう。

相槌:はい

面接官が話していることに対して相槌を打つと思いますが、無意識のうちに「ええ」や「はい、はい」などと言っている人も多いです。これらの言葉は目上の人と会話をするうえでは使うのを控え、相槌を打つなら「はい」と一言で済ますようにしましょう。

日常生活でよく使う単語

日常でよく使われますが、面接では言い回しを変えた方が良い単語も紹介します。
口癖のようになっている場合もありますので、注意しましょう。

  • ちょっと ⇒ 少々
  • すごく  ⇒ 大変/非常に
  • なるほど ⇒ おっしゃるとおりです
  • あとで  ⇒ 後ほど
  • なので  ⇒ ですので
  • 今日   ⇒ 本日(ほんじつ)
  • この間  ⇒ 先日(せんじつ)

間違えやすい敬語例

次に、面接で間違いやすい敬語について、いくつか例を含めてご紹介します。

・その1:「おっしゃられる」「おっしゃられた」
× ○○様がおっしゃられていたことですが・・・
 ○○様がおっしゃった内容ですが・・・

「言う」という尊敬語になりますが、正しくは「おっしゃる」「おっしゃった」と言います。「られ」を入れると二重敬語となり正しくない表現ですが、間違った使い方をしている人が多い言葉です。ほかにも「ご覧になられる」「お越しになられる」も間違いで、正しくは「ご覧になる」「お越しになる」と言います。

・その2:「存じ上げません」
× その件につきましては存じ上げません
 その件につきましては存じません

「存じ上げません」は、知りませんという言葉ですが、は人に対して言う言葉です。物や事柄に対しては「存じません」「わかりかねます」を使うようにしましょう。

・その3:「拝見させていただきました」
× 御社の求人を、拝見させていただきました
 御社の求人を、拝見しました

「拝見」と「させていただく」はどちらも謙譲語ですので、二重敬語となってしまいます。他にも「伺わせていただきます」「申し上げさせていただきます」などは二重敬語ですので気を付けましょう。

覚えておくと便利な言葉

先ほどまでご紹介した敬語以外にも、覚えておくと面接の時に好印象になりやすい言葉を紹介します。

・差し支えなければ/恐れ入りますが
面接や面接に至るまでのメールなどでのやり取りで、企業側へ依頼が必要なことや聞きたいことがあることもあると思います。
そのまま質問をしても問題ないですが、質問の前にこのようなクッション言葉をつけるとより丁寧です。
他にも、「よろしければ」「お忙しいところ恐縮ですが」などもあります。面接だけでなく、ビジネスシーンで役立つ言葉なので、覚えておきましょう。

使用例:差し支えなければ、ご担当者様のお名前をお伺いできますでしょうか

・私事で恐縮ですが
面接を進んでいくうちに、提示のあった日程とスケジュールが合わないなどで断りを入れるシーンも出てくると思います。
こちらもそのまま答えても問題はありませんが、クッション言葉をつけることで柔らかい印象にできます。
他にも、「せっかくお誘いいただきましたが」なども良いでしょう。

使用例:私事で恐縮ですが、その日は予定が入っており参加が出来かねます。

・勉強になりました
面接の過程で、面接官から仕事上のアドバイスなどをいただく機会もあるかもしれません。その場合は、「勉強になりました」と答えると良いでしょう。

・問題ありません。
「間違いないでしょうか?」などと聞かれたときに、「大丈夫です」と答えてしまう方もいらっしゃると思います。シチュエーションによっては、「はい」なのか「いいえ」なのか分かりにくくなってしまいます。「大丈夫です」ではなく、「問題ありません」や「結構です」など分かりやすい表現をしましょう。

面接で話すときのポイント

正しい敬語を使用することももちろん大事ですが、その他にも注意したいポイントがあります。

バイト敬語

接客業のアルバイトをしていた方に多いと言われるのが、バイト敬語です。バイト敬語というのは、「こちら○○になります」「○○のほうは、」「○○でよろしかったでしょうか」等が挙げられ、なんとなく丁寧な印象になりそうな表現を使用しているものの、文法的に間違っている言い回しです。
以下の様に言い換えましょう。

  • ○○になります ⇒ ○○でございます
  • ○○のほうは  ⇒ ○○については
  • ○○でよろしかったでしょうか ⇒ ○○でよろしいでしょうか
    • 語尾は「です」「ます」

      基本的に語尾は「です」「ます」を使用します。
      普段の友人などと話す際に、無意識のうちに「そうっす」などと聞こえるような言い方をしていることがあります。面接のシーンではふさわしくないので、はっきり「そうです」と発音するようにしましょう。

      同様に、「○○だから~」「○○で~」のように、接続語や語尾を伸ばす癖がついていることがあります。語尾を伸ばすとダラダラと話している印象を与えてしまいます。早口で話す必要はありませんが、ハキハキとした印象を与えられるように、接続語や語尾を伸ばさないようにしましょう。

      「あの」「その」「えーっと」を避ける

      会話の合間に「あの~」「その~」「えーっと」などをつい言ってしまう癖はありませんか?話がまとまっていないように聞こえるとともに、自信が無いように見えてしまうこともあります。無意識に言ってしまっていることも多いので、周囲の人に話すときの癖が無いか聞いてみるのも良いでしょう。
      また、「あの」「これ」「その」等のこそあど言葉の使用も避けましょう。面接で話す際に、「この時に~」「その業務が~」という話し方をすると、面接官は「この時」がいつなのか、「その業務」が何なのか想像しなければなりません。分かりやすく話すために、「あの」「これ」「その」等を使わず、具体的に話しましょう。

      面接で敬語の使い方をマスターするために

      敬語は普段から使い慣れていないと、面接の前日に勉強したところでマスターすることは難しく、繰り返し練習して体で覚えることが大切です。体に覚え込ますことで自然に敬語が話せるようになり、意識しなくてもいつのまにかマスターできるようになります。

      このように敬語をマスターすることは面接で大事であることはもちろん、普段のビジネスシーンにおいても強い武器になります。転職をお考えの方は敬語もしっかり使えるように意識するといいでしょう。

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