「貿易業・成田さん」さっぽろ村ラジオ トライアローSAPPORO応援情報コーナー

2015年02月27日 北海道支店ブログ  コラム

こんにちは、トライアローの森です!
今週のさっぽろ村ラジオのゲストは株式会社新宮商行 係長の成田様にお越しいただきました。
成田さんは新宮商行で海外の方々を相手に木材の貿易の仕事に従事されており、
貿易業界で働くことへのこだわりやグローバルな仕事の魅力などお話しをお聞かせいただきました!






◆◆◆今週のゲストは、株式会社新宮商行 木材部 海外課 係長の成田 彰様にお越しいただきました。
成田さん、宜しくお願い致します!!

-----新宮商行の成田です。宜しくお願いします。

◆◆◆新宮商行は明治39年創立、来年で110周年を迎える老舗なんですね。
歴史の長い会社にいるということは、その分受け継いでいるものなども多いですか?

-----そうですね。社員全員が木に対するプロフェッショナルで、受け継いでいるものも多くありますから、その点で毎日学ぶことができます。

◆◆◆やはり培ってきたものも多いですよね。

-----そうですね。国内、海外の取引先も昔からの繋がりが強いというのもあるかと思います。

◆◆◆そうなんですね。新宮商行では、昭和20年代に他社に先駆けて日本でチェーンソーを導入されたんですね。

------そうですね。
先代が、アメリカに行ったときにチェーンソーというものを初めて見まして、日本の林業でも活躍できないか?ということで初めて日本にチェーンソーというものを持ってきたんです。
その中で、何とか日本で使いやすいように開発をし、今では「新宮チェーンソー」という自社の製品として出してます。

◆◆◆今はチェーンソーを自社製品化しているんですね。
新宮商行は木材部、機械部、山林部と部署が分かれていますけれども、成田さんは木材部ということで主に木の買い付けなどをされているんですか?

------木材部の中でも海外課というところは、海外から直接木材を買うのですが、いわゆる貿易に近いところで書類のやりとりなどをさせてもらってます。もちろん英語を使う機会なんかもあります。

◆◆◆海外というと、どういった国になるんですか?

------今ですと、北米、ヨーロッパ、更にアジアである中国、ベトナムだったりしますね。

◆◆◆ほぼ世界中、ということになりますね笑 ほとんど英語で取引きをしているんですよね?

------そうですね。貿易となりますとアジアの国々と取引きといっても書類やメールは全て英語でやりとりになります。
やはり、貿易の基本的なルールとして、お互いにわかりやすいということで英語なんですよね。
それと、YES、NOがはっきりしているというのも英語になりますので。

◆◆◆ニュアンスによって変わってしまうこともありますし、英語の言語力も必要になりますね。
それに加えて専門用語などの理解も必要になってくると思いますが、そのあたりはいかがですか?

------僕は、大学時代英文科でして、英語を使う仕事につきたくて新宮商行に入社したんですけれども、やっぱり大学時代に勉強していた英語だけでは、中々伝わらないことも多いので、専門用語だったり、貿易の知識であったり、そういうところは会社に入ってから身に付けましたね。


◆◆◆大学時代は、英語で一般的なコミュニケーションが取れるレベルだったんですか?

------コミュニケーションはとれましたけど、どうしても受験英語が基本になりますので、読み書き中心の英語にはなっていたんですけど、その中でも大学ではスピークの授業なんかもありましたから、それで練習をしてたりしました。

◆◆◆ビジネスで使う英語とギャップはありましたか?

------学校で学ぶ英語と、実際に会社に入ってから喋るビジネス英語ということは違うものですね。最初はとても大変でした。英語圏とアジア圏でも違ったりして、アジア圏はネイティブじゃないということもあるので、僕らにとってはわかりやすかったりします。
お互いにわかる英語を使わなければならないという意識があるんでしょうね。

◆◆◆歩み寄る感じがありますね。
海外の方と取引きをする中で、日本人とはここは明らかに違うなと感じることはなんですか?

------海外の方と取引する上で大事なのは、YES/NOをはっきりさせることです。
例えば数字で具体化させるべきところを、「もうちょっと」とかというニュアンスではなくて○○%と表したりすると取引もスムーズになりますし、理解が深まるんじゃないかなと思います。

◆◆◆そうなんですね。
交渉をしてお互い納得のいく形に落とし込むというところでは、責任のある仕事ですし、充実感がありそうですね。

------中々コミュニケーションが難しい取引でも、達成できたときの喜びは大きいです。


◆◆◆成田さんが新宮商行に入社してからどんなことに力を入れてきたんですか?

------はい、海外からモノを仕入れるに当たって必要な国家資格で、「通関士」という資格があるのですが、通関業者の通関部門にいる人が名乗れる資格になるので、私の会社で取得しても実際には名乗れないんです。
でも通関士の資格を持っていた方が、輸入した時の通関部門の方々とのやりとりで理解が深まる。
そういうことで、会社に入ってから勉強して取得しました。

◆◆◆通関士の資格は取得が難しいという話を聞いたことがあります。

------合格率は毎年10%以下で、1年に一回の受験です。僕も一回落ちました。2年目で取得しましたね。

◆◆◆すごく難しい資格を取得するのに、仕事しながら勉強を継続していくというのはとても労力を使うと思うのですが、モチベーションの維持や、勉強法なんかは何か工夫されたんですか?

------モチベーションの維持は取得した時をイメージしたり、取得後どういう風に自分の仕事に役立てるかをよく考えていましたね。勉強し始めはわからないことだらけだったんで、通信教育でネットで先生に質問、相談したりしてました。
勉強法といいますか、勉強時間の確保が本当に難しかったです。やっばり夜飲みたいので笑
夜お酒を飲むスタイルは崩したくなかったので、朝起きて勉強するというスタイルにしました。


◆◆◆朝何時に起きて勉強してたんですか?

------5時~6時に起きて2~3時間の勉強をして会社に行く感じです。

◆◆◆おぉ!すごいですね!
朝資格の勉強するのは頭に入りやすいですか?

------入りやすいです。仕事が終わってから勉強するのは中々集中しづらいのもありますし、朝やると捗りますよ。

◆◆◆夜お酒も飲めますしね笑
資格を目指されている方で、何か集中できないなぁという方は、朝勉強することを取り入れるのもいいですね。
20代、30代ときて、会社での役割や仕事の内容は変わってきてますか?

------はい。今は海外課の中で営業もさせていただいます。
前までは、海外から仕入れた木材を自社の工場に納めるまでの仕事だったんですが、今はユーザーと直接関わったり、声を聴いたりすることができるので、仕入れについても意識が変わりましたね。

◆◆◆全体が見えることで活かされることも多いですよね。
他に日々仕事をする上で気を付けていることなんかはありますか?

-------そうですね。
英語を使う機会も減ってしまう時期もあるので、英語力を落とさないようにしてます。
前までオンラインで英会話レッスンを試したりしてました。空き時間にiPhoneで
Skypeを繋げてできるので、自分が英語を使う環境になるべく置いたりしてましたね。
後は、海外へ自分でツアーを組んで旅行に行ったりしています。
自分で何もかもやると勉強になることが多いんですよ。

◆◆◆海外へ行って感じたことはなんですか?

-------ほとんどの国は母国語と英語を話せる、ということにとても感心しました。
例えば、英語圏ではない国で道がわからなくなって、道を歩いている子どもに英語で聞いても、なんとなくわかったりするんです。母国語と英語を話せるのが当たり前だったりするのは、日本ではあまり無いですね。

◆◆◆そうですよね。
最後に、貿易業界に向いている人はどんな人でしょう?

-------好奇心がある人だったり、なんでも積極的にやっていきたいという人であることが必要だと思います。
あと、海外の人と接すると文化の違いから納得いかないこともあったりするかもしれませんし、それを受け入れたり、「これは日本と違うものだ、面白いな」って思えるかどうかが大事だったりすると思います。
日本にいると日本人の考え方が正しいと思えることが、海外から見たら日本人が特殊な考え方だったりするケースもあるんですよね。
そういうことも「勉強になるな」って思える人がいいかもしれませんね。






成田さんからは、貿易の仕事で必要なことや、やりがいなどたくさんの話が聴く事ができました。
とても努力家で、日々の仕事へ真剣に向き合っている成田さんのお話しは、資格取得を目指している方や貿易業界へ興味のある人はとても参考になったかと思います。

世界を相手に今後も活躍を期待しております!
成田さんありがとうございました!!