「カメラマン・久米さん」さっぽろ村ラジオ トライアロー SAPPORO情報コーナー

2015年02月06日 北海道支店ブログ  コラム

今週のさっぽろ村ラジオのゲストは株式会社HBCメディアクリエートの久米様にお越しいただきました。
放送業界の仕事、やりがいや大変なことなどお聞かせいただきました!





◆◆◆今週のゲストは株式会社HBCメディアクリエートの常務取締役、メディア営業部長、チーフカメラマンであります久米 容一様にお越しいただきました!
久米さん宜しくお願いします!

----どうも初めまして。久米です。宜しくお願い致します。

◆◆◆今日は放送業界やカメラマンという職種について、色々なお話しを聞いていきたいと思います。久米さん、メディアや放送業界とはどんな業界ですか?

-----報道マンだった頃は、人が悲しい時や辛い時でも撮影をしなければならない時もあるので色々と大変だと感じましたね。
20代の頃、北海道で炭鉱が崩落して人が中に閉じ込められる事故があったのですが、その現場に駆けつけて撮影していたんです。
そこには、中に閉じ込められている方々のご家族がいらっしゃって、帰りを待っていたのですが、そのご家族の方々に「こんな時に何撮ってるんだ!」って怒鳴られたんですね。
その時に僕の大先輩アナウンサーの方が、何を言ったかと言うと、

「私達は報道です。あなたたちは本当に大変な時ですが、ここに来れるから自分の身内の安否を知ることができます!でもここにすらも来れない本州などにいる方々へ、どう伝えるか?というのが私達の使命です!だから撮影することを許してください!」

とお話しし、ご家族の方も了承してくれたんです。
報道の現実と厳しさ、苦しさ、使命などを理解した瞬間でしたね。

◆◆◆改めて報道の原点、そもそも何の為に報道するのかということを考えさせられますね。
しかし、本当に大変な仕事なんですね。

-----そうですね。自分は最初報道の世界に入ったのですが、やはり人の死などにも連日接していくこともあるので精神的には大変でした。でも報道マンとしての使命を感じながら仕事をするというのは仕事について考える機会を与えてくれたと思います。

その後は情報番組などをやるようになったんですけど、全国放送している番組などに携わるようになりました。

◆◆◆とても有名な番組の制作などにも携わるのは、カメラマンとして憧れですよね。
どうすれば携われるんですか?

-----カメラマンって個人に目を向けられるんですよ。
私は会社に所属していますけど、そういうことはあまり関係なくて、「久米カメラマンに撮ってほしい」、「久米じゃないとダメだ」っていう世界なんです。
カメラマンとしては東京などの番組制作などに携わるのは結構プレッシャーで、下手くそな絵を撮ると下手くそなカメラマンにはもうお願いしない!っていう一発勝負だったりするんですよ。
それをわかった上で、自分がどれだけ東京で通用するのか確認したかったので。
そういった厳しい環境に身を置いたことで成長できたと思いますね。
その中で、ある程度認められて、人脈など広がっていくと海外ロケの撮影などにもどんどん携わる機会が増えました。

◆◆◆カメラマンとして、みずからシビアな環境に身を置いたんですね。
久米さんが後輩に伝えていることはどんなことがありますか?

------そうですねー、「職人ではなくプロになれ!」です。職人さんを否定するわけではないんですが、「俺のやっていることに口だすなー!」というよりは、人の意見を取り入れて成功を導くことが僕の観念なんです。ひとつのことを抜群にできるより、違う方法やベストな方法をみつけて成功させることがプロ
だと僕は思ってます。

◆◆◆なるほど、色々なものを取り入れることって本当に大切ですよね。
敢えて「他の人達が捨てるような部分も有効利用して使う」というのは、久米さんのもうひとつの活動である北海道コスメの事業にもすごく活かされていますよね。

-----そうですね。バブル崩壊やリーマンショックの頃に放送業界はもっと外を向かなくちゃならないと考えていた時期があって、何か別な事として新規事業として手掛けたのが、海外向けの通販を中国、台湾、ヨーロッパ、オーストラリアなんかにメイドインジャパンを販売していたんです。特に北海道ブランドは名前だけでも十分世界的なので、商品を使っているショッピングサイトでCMのような動画の作成の話があったんですよ。
そこから北海道ブランドに精通する色んな業界の方と知り合いになって、化粧品を販売することになったんです。
今は、CMなんかでお付き合いのある御菓子の柳月さんと北海道コスメ関連とHBCメディアクリエートの3社で、小豆の皮を利用したコスメ「あんここ」を開発し、販売しています。




◆◆◆色んな業界の方と関わることで、北海道企業みんなで元気になれそうですね。

-----異業種でビジネスを拡げて、大きい話しではありますけど、日本経済を立て直す気持ちでやってます。

◆◆◆これから放送業界を目指す人はどんな気持ちで入っていけばいいでしょう?

------モノ作り、番組作りしたいから放送業界に入りたいでいいんです。
そしてそれが好きかどうかは重要ですね。続かないので。

職種はディレクターやカメラマン、音声をやりたいっていうのは持っていてほしいんですが、入ってから色々な職種を見て、変えても良いと思ってます。本当に自分は何が向いているのか?
入ってから考えてもいいと思いますよ。

◆◆◆業界に入ってからじゃないとわからない、自分の特性がどの職種にあっているかわからないことってありますよね。

------そうですね。基本これがやりたいっていうのは持っていてもいいですけど、その後考えていくことも重要ですよね。


◆◆◆カメラマンとしてのやりがいってなんですか?

------見てるひとが自分を撮った映像をどう感じてくれるかです。
思い入れのあるシーンなんかをディレクターに使ってもらったり、視聴者からの感想で自分が思って撮ったことが伝わった内容の手紙を見ると、ものすごい嬉しいですね。

◆◆◆それはカメラマン冥利につきますね。

------昔、上司にディレクターになるよう推薦されたことがありましたけど、カメラマンにこだわりましたからね笑
「最終的にディレクターが何を言っても、最後に映像を撮るのはカメラマンですよね。
だから一番トップはカメラマンだと思ってます」と上司に言ったことがあります!笑


放送ではたくさんの現場のお話しもあり、放送業界、カメラマンとしてのやりがいや大変なこと、
色んなお話しが聞かせていただきましたが、特にこれから放送業界を目指している方とても
興味深いお話しも多かったのではないでしょうか。

また、久米さんからはプロフェッショナルを感じ、大変勉強になりました。
もしかするとあなたが見ていた番組も、久米さんが撮影した思い入れのある映像かもしれませんね。
久米さん、ありがとうございました!